カルシのタレク・マンスールCEOは、ポリーマーケットを主な競合相手とは見なしていない。同氏はFront Office Sportsに対し、自身の予測市場取引所にとってより大きな脅威となるのは、最大手のトレーディングやベッティング事業者であり、最も近いライバルであるポリーマーケットではないと語った。
マンスールCEOは、最も注視している競合企業として、デリバティブ大手のCMEグループ、ブローカーのロビンフッド、スポーツブック事業者を挙げた。同氏の発言は、カルシとポリーマーケットによる「2強対決」とされがちな構図に新たな視点をもたらすもの。
カルシは米国の規制下の予測市場で支配的なポジションを持つ。バンク・オブ・アメリカのアナリストはそのシェアを約91%とし、2位がポリーマーケット、3位がアンダードッグという。
この優位性により、マンスールCEOは競争の枠組みを異なるものとして捉えている。カルシはすでに前年に規制分野でポリーマーケットを抜き去った経緯がある。
取引高の生データを見ると、両社の差は僅差だ。DeFi Rateによれば、直近30日間の取引高はカルシが約98億ドル、ポリーマーケットが約99億ドル。
重要な指標ではいまだカルシが優位を保つ。業界全体のオープンインタレスト約16億ドルのうち10億ドルを保有し、全アクティブ市場の約97%を上場する。
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マンスールCEOがまず名指ししたのはCMEグループ。同社は2025年12月、スポーツブック大手と共同でFanDuel Predictsを開始。スポーツ結果や経済指標に連動するイベント契約の取引アプリを展開する。
ロビンフッドも大きな影響を与えている。同社は2025年に自社の予測市場ハブをカルシの取引所上で構築。その後、ワールドカップや野球の契約の一部を、サスケハナと共同運営する取引所Rotheraへとルーティングし始めた。
ドラフトキングス、Novig、コインベースも予測市場へ進出しており、2位の座は一層不透明となっている。
ポリーマーケットは引き続きオフショアプラットフォームに依存し、米国ユーザーからVPN経由で多額のオフショア取引高を集めている。
2026年ワールドカップは両社の追い風となった。優勝予想市場1件だけで、1日あたり数千万ドル規模のベットが集まった。
マンスールCEOはポリーマーケットにも規制適用を求めている。同氏は、同社の国際プラットフォームでのインサイダー取引事件が業界全体のイメージを損ねていると主張する。
その懸念を裏付けるものとして、2件の起訴が発生した。検察当局は、米陸軍兵ガノン・バン・ダイク被告を予測市場に関連する初の連邦事件として起訴。同被告は機密情報を元手に約3万3000ドルを40万ドル超へと増やしたとされる(マドゥロ作戦の時期に関する予測にて)。
その数週間後、検察はグーグルの技術者ミケーレ・スパニュオーロ被告を起訴。同被告は、2025年にグーグルで最も検索された人物を巡るベットで120万ドルを稼いだとされる。
その後CFTC(米商品先物取引委員会)は、6月10日に267ページに及ぶ規則案を発表。多くのスポーツ契約は認めつつ、試合中の小道具や判定、学齢前のスポーツに関するベットは禁止とし、45日間の意見公募期間を設けている。
Googleファイナンスが両社のデータを組み込んだことで、今年は両プラットフォームの影響力も拡大した。
現時点でカルシは規制下の米国市場を支配している一方、ポリーマーケットと多様な新興勢力がその背中を追う構図となっている。
今後の意見募集期間の行方が、勢力図の変化のスピードを決めることになりそうだ。

