イーサリアム開発者層からの鋭い批判が浮上している。イーサのビットコイン(BTC)に対する65%下落は、市場サイクルや協調問題ではなく、イーサリアム財団の具体的な実行失敗が原因と指摘されている。
ICO時代からイーサリアム(ETH)上で開発を続けているReid氏は、今回の指摘を公に発表。低迷の背景には、実名と日付、未達のプロダクト提案など「積み上がる実行負債」があると断じた。
Reid氏の中核データポイントは、市場データとも一致する。ETH/BTCレシオは2022年9月のMerge時に0.085付近でピークとなった。
2024年5月下旬までに、同比率は約0.028まで下落。イーサがビットコインに大きく劣後した状況を示している。イーサは本稿執筆時点で2000ドルを下回る水準にあり、過去1年間で21%下落した。
Reid氏は、Bankless共同創業者デイビッド・ホフマン氏が掲げたイーサの「正当な上限」論を否定。同氏は、強気派の想定よりも上限が低かった理由は、協調理論ではなく人と時期による実行にあると主張した。
Reid氏はFigureやSecuritizeなどで信用や現実資産事業に携わっており、イーサについても保有継続を明言している。
Reid氏は、Merge実現による99.95%の消費電力削減というメッセージは、資本運用者が求めていなかった問いへの解答だったと批判する。
機関投資家が求めたのは収益性、開発者は最終性、ユーザーは低手数料。Solanaは同期間、圧倒的なスピードを売りにした。
プルーフ・オブ・ステークは2015年にはロードマップに掲げられていたものの、実装まで7年を要した。Solanaは2020年3月にメインネットベータを開始し、ウォレットや分散型取引所、マネーマーケットを次々リリースする一方、イーサリアムは仕様策定を巡り議論が続いていた。
ヴィタリック・ブテリン氏の2024~2025年にかけての発信は、Casper仕様から多元主義やネットワーク国家といった方向にシフトした。
Reid氏は、これをイーサリアムに根付く文化的な姿勢と読み解き、積極的な競争姿勢ではないと指摘する。
Reid氏が最大の問題とみなすのは、Mergeから3年を経ても公式のステーキングアプリが存在しない点である。
公式のステーキング手段はいまだに「32ETH以上を保有した上でバリデーター運用」が必須。大半の利用者はLido経由で預け入れており、全ETHステーキング量の約24%をLidoが占める状況が続く。開発者からの中央集権化に関する警告が繰り返されているにもかかわらずだ。
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ロールアップ中心の方向転換は、イーサリアム基盤レイヤーから収益を奪った。EIP-4844は2024年3月にリリースされ、2024年から2025年にかけてブロブ手数料はほぼ1wei近辺まで低下している。
イーサリアムの四半期取引手数料収入は、2021年第4四半期の43億ドルピークから約95%減少した。
ArbitrumのL2では90~98%の営業利益率を標榜。Baseは2025年中頃までにロールアップ収益の約70%を取り込んでいる。
主要なL2は独自トークンを発行し、エコシステム内の資本流動を分断した形となった。
Reid氏はこれを、手数料吸収がネイティブトークンに還元されるSolanaの統合型L1と対比させている。
残された論点は、財団のプロダクトリリースペースが変化するか否かである。ETH/BTCレシオの今後がその答えを示すことになりそうだ。

