Web3コミュニティ「NoBorder DAO(ノーボーダーDAO)」は25日、高市早苗首相の名を冠した暗号資産「Sanae Token(サナエトークン)」を発表した。同DAOが推進する、Web3技術で民主主義をアップデートする「Japan is Back」プロジェクトの鍵となる。
同DAOの母体となったYouTube番組「NoBorder(ノーボーダー)」は、BreakingDown(ブレイキングダウン)のCOO溝口勇児氏が手がける政治をテーマにした討論番組で、ショート動画の再生数はすでに1億回を突破する勢いを見せている。
現在進められている「Japan is Back」プロジェクトは、DAOによる共同作業と最新テクノロジーを掛け合わせる試みである。アプリ内で集められたユーザーの声を「国民の声」として高市首相に届け、日本の民主主義をアップデートし政策立案に活かすことを目的としている。
しかし既存の意見収集ツールには、インセンティブ(報酬)の不在により参加ユーザーに偏りが生じる課題が指摘されていた。「国民の声」として活用するには、日本の人口構成に近い回答者分布と十分なサンプル数の確保が不可欠となる。
この意見収集の課題を解決するために発行されるのが「サナエトークン」だ。意見表明に協力したユーザーへ貢献量に応じたインセンティブとして本トークンを付与し、幅広い声を集める。
ただし、サナエトークンをめぐっては法的リスクが指摘される。運営が総供給の65%を継続的に売却する計画は、資金決済法上の暗号資産交換業に該当する可能性がある。公式Webサイトが全編日本語で日本市場を対象に展開されている点は、日本居住者への勧誘の傍証となりうる。
また、公式サイトでは「投機目的ではない」とあるが、初値から約30倍に急騰し実質的な投機市場が形成されている。
サナエトークンチャート 出典:GMGN.AI
現職首相の名を冠し公認後援会が投稿するなど政治的結びつきを示唆する点も、投資家保護の観点で金融当局が動く可能性がある。
社会変革を掲げるプロジェクトでのトークン発行は、法規制との摩擦リスクを伴う。DEXでの流動性提供や大量保有分の継続売却計画は、規制当局の監視対象となりやすい。今後は投資家保護の徹底と、ビジネススキームの適法性の証明が課題となる。
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