ペイパル共同創業者で億万長者投資家のピーター・ティール氏とファウンダーズ・ファンドが、米イーサリアム・トレジャリー企業ETHZilla(イーサジラ、ETHZ)から完全撤退したことが米証券取引委員会(SEC)への提出書類で判明した。ブルームバーグが18日報じた。ティール氏が管理する団体は現在、同社株式の保有をゼロと報告している。2025年8月時点で7.5%の株式を保有していたが、わずか半年での完全撤退となる。
ETHZillaは、イーサリアム
ETHを主要資産として保有し、株式や債券発行で資金調達する暗号資産(仮想通貨)トレジャリー企業だ。マイケル・セイラー氏がストラテジー(旧マイクロストラテジー)をビットコイン保有企業に転換したモデルを参考に設立された。
フロリダ州パームビーチに拠点を置く同社は、以前は180ライフ・サイエンシズという名称のバイオテクノロジー企業だった。2025年8月にイーサリアム保有を主軸とするトレジャリー企業へ転換し、ETHZillaへリブランディングした経緯がある。
関連:米180ライフサイエンシーズ、「ETHZilla」に改称──イーサリアム財務戦略を推進
ディファイラマによると、最盛期には10万ETH以上を保有していた。しかし暗号資産市場が2025年10月に暴落すると、同社は真っ先に売却に踏み切る。10月下旬には約4,000万ドル相当のイーサリアムを売却し自社株買いの資金に充て、12月にはさらに7,450万ドル相当を売却して債務返済に充当した。
関連:ETHZilla、イーサリアム2.4万枚を約117億円で売却
このビジネスモデルは、暗号資産価格の下落に直撃されやすい構造だ。イーサリアムは2025年のピークから約60%下落しており、トレジャリー企業の収益性を大きく圧迫した。
ETHZilla株価推移 ETHZilla株価推移。イーサリアム・トレジャリー戦略への転換後、急騰したが、その後急落。出典:ブルームバーグ
最新の売却益は上級担保付転換社債の返済に充てられたとSEC提出書類に記されている。同社はその後、さらなる事業転換を発表した。完全子会社ETHZillaエアロスペースを通じ、リース済みジェットエンジンへのトークン化された株式アクセスを提供する事業に乗り出す方針だ。
関連:ハーバード大、イーサリアムETF初取得──ビットコインETFを2割削減
