暗号資産市場が急激な調整局面を迎えている。ビットコインは2月初旬にかけて数日間で約26億ドルの資金流出を記録し、価格は一時7万8000ドル付近まで下落した。FOMC後の金融政策不透明感が波及し、投資家のリスク回避姿勢が強まっている。
暗号資産デリバティブ分析サイトのコイングラスによると、ビットコインからの資金流出額は25億6000万ドルに達した。価格は1月末に9万ドル台から急落し、週明けの2月2日には7万7000ドル台まで下落した。
悪材料が重なった。AI関連銘柄の株価下落懸念に加え、トランプ大統領が次期FRB議長にタカ派志向のケビン・ウォーシュ元FRB理事を指名したことで、金融引き締め政策の長期化への警戒感が台頭した。
暗号資産分析メディアCryptoEQは「ウォーシュ氏は伝統的金融畑の人物であり、デジタル資産に対しては慎重なアプローチが予想される」と指摘している。
また、ロイターによれば、カイコのシニアリサーチアナリスト、アダム・マッカーシー氏は市場参加者が行動様式の再評価を迫られていると分析する。
ビットコインは昨年11月の安値を下回り、下落トレンド再開の兆候が見られる。日足チャートでは重要なサポートラインを割り込んでおり、8万5000ドルから8万7000ドルの水準が戻りの目安として意識されている。
イーサリアムの下落はさらに深刻である。価格は3000ドル付近から一時30%下落し、40万円のサポートラインを割り込んだ。アルトコイン全般でも20%から40%の下落を記録した銘柄が多く、ボラティリティが極めて高い。週足チャートではヘッド・アンド・ショルダーのネックラインに到達しており、ブレイクした場合は上昇相場への転換が困難になる。
イーサリアム価格 月足チャート: BeIncrypto暗号資産の価格下落は関連株にも波及した。米株式市場では、コインベースが週足で12%安、マイクロストラテジーが13.05%安となった。
市場では当面、リスクオフ姿勢が継続するとの見方が強まっており、今週の米雇用統計の結果次第では一段の調整が避けられない可能性がある。

