この記事の要点
2026年1月31日、オンチェーン分析企業Santiment(サンティメント)は最新の週次レポートを公表し、仮想通貨市場の投資家心理が極端な「恐怖」状態に落ち込んでいることが、強気の反転シグナルになり得るとの見解を示しました。
同レポートによれば、2026年に入って「Crypto Fear & Greed Index(恐怖・強欲指数)」は過去最低となる「16」を記録し、投資家心理は極端な悲観に傾いています。
こうした中、仮想通貨コミュニティでも弱気コメントが目立ち、市場全体に悲観ムードが広がっています。
Santimentは、過去に極端な恐怖局面のあとで市場が反転した例が多いことから、現在の投資家心理も価格の底を打つきっかけになる可能性があると分析しています。
「6.9万ドルor10万ドル回」予測拮抗
ビットコイン価格「6万9,000ドル下落か10万ドル回復か」予測市場でオッズ拮抗
Santimentが公開した最新の週次レポートによると、2026年1月の仮想通貨市場は大幅な調整局面に入ったとされています。
ビットコイン(BTC)は月初に一時約9万6,000ドル(約1,500万円)近辺まで上昇した後、記事執筆時点は約8万3,000ドル(約1,300万円)前後まで下落し、市場マインドが一転して冷え込んでいます。
この急落の背景には、米国の政策動向などマクロ経済要因によるリスクオフ(資産回避)の広がりや、貴金属市場の異変(金・銀価格の急落)に伴う投資資金の分散があったと分析しています。
こうした状況を受けて仮想通貨市場の出来高は急増し、多くのトレーダーが短期的な価格変動に警戒感を強める展開となりました。
Santimentのオンチェーン分析では、市場に強気と弱気の要因が入り混じっているとされています。
強気の兆候として挙げられているのが「極度の恐怖」に振れた投資家心理です。
SNS上の弱気コメントが強気コメントを大きく上回る異常なまでの悲観ムードとなっており(強気対弱気コメント比は約0.8と弱気優勢)、Santimentは「群衆の予想と反対方向に市場が動く」歴史的傾向に言及しています。
実際、ビットコインの価格急落にもかかわらず、パニック的な損失確定売り(ロスカット)は急増しておらず、長期保有者の多くがポジションを維持していると分析されています。
一方、Santimentは弱気要因として、クジラと小口投資家の間で動向に乖離が生じている点を警戒しています。
同社の分析チームは、保有額が10~10,000ドル(約1,500円~約1,550万円)程度の小口アドレスが「積極的に押し目買い」を行っている一方、より巨額を動かすシャーク(中堅)やクジラ級ウォレットは保有BTCの売却を進めている点を指摘しました。
これは健全な上昇トレンドに必要とされる資金フローとは逆行する動きであり、大口の“スマートマネー”が買いに転じない限り、持続的な反発には慎重な姿勢が求められるとしています。
さらにビットコインのネットワーク面でも、取引アドレス数やオンチェーントランザクション量といった基礎指標が下降傾向を示しており、新規資金や新規ユーザー流入が鈍化している点が懸念材料となっています。
Santimentは「真の市場底打ちには、皆が恐怖を共有するようなショックが必要だ」とし、現時点では決定的な投げ売りが見られないため、反転までには時間がかかる可能性があると指摘しています。
仮想通貨市場の構造的な歪み
株式・貴金属相場と乖離する主要仮想通貨「市場構造に要因」米アナリストが指摘
極度の恐怖局面にある仮想通貨市場について、著名アナリストや市場参加者が多様な見解を示しています。
仮想通貨アナリストのMischa0X氏はX(旧Twitter)上で、市場心理が極度の悲観に傾く中、約35,000 BTC(30億ドル/4,500億円相当)が取引所から自己管理ウォレットへと移動した点に言及しました。
同氏は「こうした状況でFear & Greed指数が極度の恐怖を示すのは辻褄が合わない。コインの動きを追い、群衆心理に惑わされるな」と述べ、感情指標とは対照的に強気筋の蓄積が進んでいる可能性を指摘しています。
一方で市場の先行きには慎重な見方も根強く、1月末のビットコイン価格は約8万2,000~8万4,000ドルと、大幅下落後の安値圏にとどまっています。
市場関係者は、こうした極端な恐怖状態が反転に向かうのか、あるいは新たなショックを経て本格的な底打ちに至るのかを注視しています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.73 円)
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Source:Santiment週次レポート
サムネイル:AIによる生成画像

