暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスの日本法人バイナンスジャパン(Binance Japan)は1月13日、都内で記者会見を開き、新たなクレジットカード「Binance Japan Card」の提供を開始すると発表した。同日より申し込み受け付けを開始している。

同カードを利用すると、毎月の決済額に応じて1.6%相当のビルドアンドビルド(BNB)が還元される。カードの発行会社はライフカード株式会社で、国際ブランドにはJCBを採用。国内外のJCB加盟店で利用できる。

BNBはバイナンスが発行する暗号資産で、かつては「バイナンスコイン」として知られていたが、2022年2月にBNBへとリブランディングされた。取引手数料の割引や各種サービスでの利用など、バイナンスのエコシステム内で幅広く活用されている。世界でも上位5位前後に位置する主要銘柄の一つで、現時点の時価総額は約19兆円規模とされている。

この日、登壇した同社代表取締役の千野剛司氏は、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)などの公表データを引き合いに、国内の暗号資産口座数が昨年11月末時点で1300万(名寄せなし)を突破したと説明。一方で、暗号資産に関心はあっても、購入方法が分からない人も依然として多いとし、普及に向けた課題を指摘した。

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こうした状況を踏まえ、同社は暗号資産の売買に心理的なハードルを感じている層に着目。カード決済という日常的な行動を通じてBNBが自然に貯まる仕組みを提供することで、暗号資産への理解や接点を広げる狙いがあるとしている。

千野氏は、昨年10月に発表したPayPayとの資本業務提携にも言及した。既存の決済事業者との連携を通じ、暗号資産購入のハードルを下げているとし、「ブロックチェーンやウォレットを意識せずとも、ユーザーがWeb3の世界に入れる環境づくりを進めている」と述べた。今回のカード提供も、こうした段階的な普及戦略の一環と位置づけられる。

さらに、暗号資産に対するネガティブなイメージを払拭するうえで、日本で普及している「ポイント経済圏」を活用できると説明。ポイントを受け取る感覚で暗号資産に触れてもらうことが、間口拡大につながるとの認識を示した。

千野氏は「Binance Japan Card」について、「普段の生活の中で無理なく暗号資産に触れていただける新しい選択肢」と述べ、国内のWeb3エコシステムの健全な発展に貢献していきたい考えを示した。国際ブランドにJCBを採用した背景については、日本市場で事業を展開する事業者として、国内ブランドと連携する意義を重視したと説明した。

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カードの概要は以下の通り。希望者は、以下のサイトから申し込むことが可能だ。

|文:橋本祐樹
|トップ画像:Binance Japan Card リリース発表会に登壇した千野剛司氏


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