リトアニア、仮想通貨企業に警告：12月31日以降、未取得ライセンス企業は事業継続不可

リトアニア中央銀行が仮想通貨企業に警告

リトアニア中央銀行は、仮想通貨サービス提供企業に対し、2025年12月31日までにMiCAライセンスを取得するか、そうでなければ事業を停止するよう警告した。

リトアニア中央銀行は、国内で事業を展開する仮想通貨企業に対し、明確な警告を発した。同中央銀行は、2025年12月31日（水曜日）までに必要なライセンスを取得できない仮想通貨サービス提供企業は違法行為とみなされ、執行措置の対象となる可能性があると発表。この警告は、リトアニアのユーザーに仮想通貨交換サービスやカストディウォレットを提供する企業を対象としている。

規制当局によると、移行期間終了後も事業を継続できるのは、EU（欧州連合）のMiCA（仮想通貨市場規制）法の枠組みに基づいてライセンスを取得した企業のみだ。

規制が緩いリトアニアは最も厳しい仮想通貨執行措置に方針転換

リトアニアは、これまでで最も厳しい仮想通貨執行措置の一つを準備しており、規制寛容から厳格な監督への明確な転換を示している。

2026年1月1日より、有効なMiCAライセンスを保有せずに事業を展開する仮想通貨企業は違法とみなされ、数百社が罰金、ウェブサイトのブロック、深刻な場合には最長4年の懲役刑を含む刑事訴追を受ける可能性がある。

ライセンスはリトアニアから直接取得できるほか、他のEU加盟国での取得も可能だが、EU域内で事業を展開するには、承認されたMiCA認可を取得が必須であり、登録だけではもはや不十分だ。

MiCAを積極的に施行することで、リトアニアはEUの信頼できる仮想通貨ゲートウェイとなることを目指し、取引量よりも規制、透明性、投資家保護を優先する。この動きにより、リトアニアは、MiCAを単なる紙上の枠組みから積極的な執行へと転換させるという欧州の取り組みの最前線に立つことになる。

リトアニア銀行の最新発表によると、リトアニアでは370社以上の企業が仮想通貨サービスを提供していると登録されているものの、実際に事業展開し、財務諸表を提出しているのは約1/3にあたる120社に過ぎない。

利用者向けのガイダンスも

リトアニア銀行は、企業への警告に加えて利用者向けのガイダンスも発表しており、顧客は、年末までにサービスプロバイダーがMiCAライセンスを申請または取得しているかどうかを確認するよう促している。

期限が近づくにつれ、リトアニアのメッセージは明確になっており、仮想通貨企業はEU基準を満たすか、市場から撤退しなければならない。一方、ユーザーは資産の確保を最終日まで待つ必要はないと警告されている。