Xの元プロダクト責任者ニキータ・ビア氏が、映画『The Social Reckoning』の新予告編をめぐりマーク・ザッカーバーグ氏を公然と擁護した。同作はメタが10代のメンタルヘルス問題を軽視した企業として描いている。
アーロン・ソーキン氏による『ソーシャル・ネットワーク』の続編が今秋劇場公開予定。第1弾予告編では、フェイスブックが10代ユーザー間の不安や抑うつの拡大を招いたと示唆している。
ソニーが今週、予告編を公開した。続編は、社内研究を報道機関にリークする内部告発者を軸に展開する。これらの告発が規制当局に伝わり、プラットフォームへの世論の監視が強まる過程を描く。
本作は、2021年に流出資料に基づき行われた「フェイスブック・ファイル」報道を題材としている。報道では、メタが自社プラットフォームによる10代のメンタルヘルス悪化や政治的分断の拡大を認識していた事実が明らかになった。この中心となった内部告発者は、その後米上院で証言した経緯がある。
予告編では、同社がユーザーの安全より成長を優先したと描いている。社内研究や議会公聴会の内容を根拠として強調する構成。
ネット上の初期反応では、このマーケティングがメタへの過去の批判を既に呼び起こしているとの声が出ている。
一方、公開時期もメタの重圧となる。メタ社は、今年のテック業界での解雇後、従業員の士気低下に直面。インドでは、リライアンス社と共同で巨額のAIデータセンタープロジェクトにも取り組んでいる。
ビア氏はXで予告編の前提に反論した。本人も経験者である。メタは2017年、ビア氏の10代向けアプリ「tbh」を買収。その後同社でプロダクトマネージャーを務め、2025年7月にXへ移籍した。ビア氏のキャリアは一貫して若年ユーザー向け消費者向けアプリの開発に携わってきた。
同氏は予告編に反応する投稿で持論を展開した。
ビア氏によれば、メタでは複数のエンジニアリングチームが年俸100万ドルで採用され、10代のメンタルヘルス保護のみを使命としていたという。これらのチームは、社内で主要なプロダクト選択を覆す権限も持っていたと述べた。
ビア氏は、プラットフォームの意思決定について公の場で度々発信している。X在籍中、暗号資産機能を予告したほか、不満を持つユーザーからのコンテンツ抑制の指摘も受けた。また、ユーザーが政治より暗号資産関連トピックをミュートする傾向を示すデータも公開している。
ただし、メタによる10代安全対策は今なお米国各州で法的・政治的な監視を受け続けている。メタはこれへの対応として10代向けアカウントや保護者管理機能の拡充を強調している。
このため、いまや著名なシリコンバレーのプロダクトリーダーとハリウッドによるメタ史の描写が正面対決する構図。今秋、映画公開でどちらの主張が支持を集めるか、論争がさらに加熱するとみられる。


