イーサリアム共同創業者ジョセフ・ルービン氏が、3年以上動きのなかったウォレットからおよそ1億2200万ドル相当の8万1ETHを移動させた。イーサリアム価格が1500ドル台へ下落する中、創業者による売却懸念が再燃した。
この送金が注目されたのは、市場が不安定な時期に創業者の休眠ウォレットが動くことは極めてまれであるためだ。オンチェーン追跡では、そのイーサリアムは取引所には到達していないことが判明し、数分で形成された売り圧力の物語を複雑化させた。
本稿執筆時点でイーサリアムは1575ドルで取引されており、過去24時間で約5.9%下落している(BeInCrypto調べ)。
この1週間で約22%下落しており、大口の送金があれば投資家心理が過敏になる状態。
Nansenのアナリスト、アレックス・スバネビク氏が最初に4万ETHの流出を指摘、その後、合計8万ETHだったと訂正した。
オンチェーン分析により、ルービン氏に紐づくアドレスと特定されており、同ウォレットには現在も243,300ETH(約3億7000万ドル相当)が残る。
今回のタイミングも不安心理を助長した。イーサリアム現物ETF需要がすでに大幅減少しており、現物買いの勢いも急減していた。
弱気派の論点は、コインが今後どこへ移動するかにあった。取引所送金は売却意志のシグナルになるためだ。
しかし、オンチェーン追跡で判明したのは異なる構図だ。このETHは2つのウォレットに移され、MakerDAOに供給された後、約2億900万ドル相当のダイ(DAI)を担保に借り入れていた。
この動きは分配ではなく、清算リスク軽減などの担保運用に結びつく。
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ルービン氏は長くETHに強気な立場を取っており、複数月安値付近での明確な売却を「撤退」とみなすのは難しい。
残る243,300ETHが今後も動かないかどうかが、直近のセンチメントを左右するだろう。
市場は今後、DeFi担保化ではなく分配となる場合の取引所入金を警戒している。
現物イーサリアムETFは6月4日に17日連続の流出を一時停止し、1930万ドルの流入となった(SoSoValueデータ)。
しかし翌6月5日には流出が再開し、約600万ドルが流出した。
この反転は、2週間の資金流出と暗号資産全体のリスク回避姿勢の中で、イーサリアムETFの需要が極めて脆弱な状況であることを浮き彫りにした。

